田中芳男コレクション Ⅰ
- パリ万博から持ち帰った双眼鏡 -
平成28年8月1日(月)~ 平成28年11月30日(水)
明治24年、農業館設立にあたり責任者として資料の収集を指揮したのが博物館の生みの親といわれる物産学者の田中芳男です。彼は「自然の産物がいかに役に立つか」をテーマに多種多様な資料を収集し、それらは今でも農業館の貴重な資料となっています。
収集した資料とは別に面白いエピソードが残るものがあります。慶応3年(1867)パリ万博の土産として田中芳男が持ち帰った双眼鏡です。明治政府は近代化を推し進めるため、先進諸国に日本の産業や文化を紹介しようと漆器や陶磁器・錦絵などを万博へ出品。田中芳男はその輸送と展示を依頼され、6ヶ月をパリで過ごしました。持ち帰った当初は洒落た道具の一つだったと思われますが、それから140年以上もの時を経て今では貴重な「資料」となっています。このように農業館では創設当時からの道具や展示物そのものが「資料としての価値」を持っているといえます。
農業館展示室
徴古館のチケットでご入館いただけます
木曜日(祝日の場合はその翌平日)
午前9時~午後4時30分(最終入館は午後4時まで)
