神宮徴古館展示リニューアル
令和6年11月20日
この度神宮徴古館では、展示のリニューアルを行いました。
本館1階では神宮の日々のお祭りや遷宮のお祭り、日本神話や神宮のはじまりについて紹介しています。
本館2階では伊勢の文化や参宮、神宮奉賛の美術品をご覧頂けます。
リニューアルにあたり様々な資料を展示しておりますが、
今回はその中から2点ほど作品をご紹介します。
「天照大神」伊藤龍涯(明治13年[1880]~昭和34年[1959]) 《複製》
タイトルは天照大神とありますが、天照大神のお姿は描かれていません。
「天岩戸」に取材した絵画で、画面の左上には天照大神のお隠れになっている天岩屋戸が描かれます。その岩戸に手をかけているのが天手力男神。中央には榊を押し立てる布刀玉命と祈りを奏する天兒屋命、その左で足を組んで座るのは思金神です。
右下には舞い踊る天宇受賣命と場を盛り上げる神々が描かれ、服装や装飾なども考証を加え製作されたことが覗われます。
「花もみぢ」北大路魯山人(明治16年[1883]~昭和34年[1959])
本作は口径が30㎝をこえる大鉢です。
器の全体に紅葉を描き、外側だけでなく内側にも絵付けを施しています。
色数は少ないながらも赤や青、金といった目を引く色で彩り、筆致はダイナミックで、大きさとも相まって迫力ある作品となっています。
北大路魯山人は京都生まれで本名は房次郎。
美食家として知られ大正10年に会員制の美食倶楽部を開設し、自ら料理に合わせた焼き物を作陶しました。
そして別館では式年遷宮に関連した撤下御装束神宝や文献資料を展示しております。
神宮にご参拝の折には、是非神宮徴古館へ足をお運び下さい。