神宮徴古館・神宮農業館

神宮徴古館・神宮農業館 歴史詳細

明治時代の代表的な建築様式を今に残す神宮徴古館・神宮農業館。日本最初の私立博物館として創設された両館の歴史を紹介します。

神宮徴古館農業館 沿革略年表 - 神苑会発足から開館まで -

明治4年 太政官布告が発布。神宮御改正により神職の世襲制、御師制度廃止。
19年 太田小三郎らが提唱して神苑会を創設。神宮の宮域を整備するとともに倉田山に歴史博物館の建設を計画する。
20年 神苑会により、参宮の貴賓・会員の接遇及び休憩・宿泊の施設として二見浦に賓日館開設。
22年 有栖川宮熾仁親王を神苑会総裁に奉戴。
24年 5月8日外宮前に農業館開館。
27年 2月11日農業館付属工芸館開館。10月賓日館を仮徴古館として工芸館の徴古館用古代資料を展観(徴古館の起源)。
28年 有栖川宮熾仁親王薨去、威仁親王を総裁に奉戴。
36年 5月16日三重県と神苑会が倉田山 (現・神宮文庫の地) に撤下御物陳列所を建設し神宮に奉納。撤下御装束神宝を公開展示。
38年 倉田山に農業館を移設。賓日館から資料を移管し、仮徴古館並びに農業館開館。
39年 倉田山にて徴古館の建設工事に着手。
42年 5月14日徴古館が竣功、9月29日開館式を挙行。
43年 皇太子嘉仁親王(大正天皇)、徴古館へ行啓、前庭にて松樹をお手植え。
44年 神苑会が解散し、徴古館農業館の土地建物並びに両館収蔵品を神宮に奉納。
45年 撤下御物陳列所を閉鎖し、撤下御装束神宝を徴古館に移管展示。
大正3年 徴古館初の特別展「即位礼大嘗祭資料展覧会」開催。
4年 皇太子裕仁親王(昭和天皇)、徴古館に行啓。
11年 貞明皇后、徴古館農業館に行啓。
昭和8年 「徴古館農業館」を「神宮徴古館農業館」と改称。
13年 日本博物館協会に加盟。
20年 空襲により徴古館並びに同収蔵庫が被災。建物内部と収蔵品の9割を焼失。
21年 制度改革により、神宮が宗教法人となる。
23年 内宮宇治橋前の参拝者休憩所を仮徴古館として開館。
28年 10月1日第59回式年遷宮の附帯事業として徴古館の復旧事業が完工し、開館。
「全国神社名宝展」「神宮撤下御装束神宝展」「奉納美術工芸展」を開催。
45年 「神宮所蔵指定文化財展」開催、国宝『玉篇』始め重要文化財17点を展覧。
60年 11月9日徴古館新館(現・別館)竣功。
平成元年 神宮美術館建設のため農業館を閉館撤去。
5年 10月1日第61回式年遷宮の附帯事業として農業館跡地に建設の「式年遷宮記念 神宮美術館」開館。
8年 3月28日農業館を移設縮小のうえ開館。
10年 徴古館ならびに農業館が国の登録有形文化財となる。
24年 4月7日第62回式年遷宮の附帯事業として外宮勾玉池池畔に建設の「式年遷宮記念 せんぐう館」開館。
26年 耐震工事のため徴古館並びに農業館休館。
27年 10月31日耐震工事完工し、徴古館並びに農業館再開館。徴古館の入館口を中央に変更。